「小一の壁」ってなに? 〜新しい生活に戸惑う〜

幼児期の悩み(2〜6歳頃)
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春になって、子どもが小学校に入学すると、親としては喜びもひとしおですよね。「こんなに大きくなったんだなぁ」としみじみ感じる一方で、日々の暮らしの中で、じわじわと押し寄せてくる“何か大変な感じ”。

それがいわゆる、「小一の壁」と呼ばれるものです。

これは、小学校1年生になった子どもとの暮らしの中で、親が仕事や家庭とのバランスを取るのが急に難しく感じてしまうような、そんな変化のことを言います。

保育園とはちがう「時間」の流れ

まず大きく変わるのが、放課後の時間。

保育園のときは夕方6時、7時まで預かってくれるのが普通でしたよね。でも、小学校の授業はだいたい午後2時〜3時に終わってしまいます。

「えっ、もう帰ってきたの!?」と、思わず時計を見直す日々。

多くの家庭では学童(放課後児童クラブ)に通わせることになりますが、地域によっては定員が少なかったり、終了時間が早かったりと、なかなか理想通りにはいかないことも。

仕事を続けたいママやパパにとっては、ここがまず大きな壁になることが多いです。

夏休み、冬休み…長期休暇ってどうすればいいの?

もうひとつ、「あれっ?」となるのが長期休みの存在。

夏休みなんて、1ヶ月以上あります。保育園ではそんなに長い休み、なかったですよね。

学童が対応してくれる場合もありますが、毎日のお弁当づくりや送迎、子どもの過ごし方の管理など、親の負担がどっと増えます。

「仕事、どうしよう…」「有休、足りるかな…」なんて、悩むママも本当にたくさんいます。

情報が“見えづらい”学校生活

保育園では連絡帳や先生との会話があって、毎日の様子がよくわかりました。

でも小学校に入ると、基本的には「子どもが自分で聞いて、親に伝える」という仕組みなんですよね。

宿題のプリント、連絡袋、時間割…どれも子ども任せになる部分が増えてきます。

その分、親が目を配ってあげないと、提出物を忘れたり、持ち物が足りなかったり、ちょっとしたトラブルが出てくることも。

しかもPTA活動や授業参観などのイベントも増えて、平日に仕事を休まなければならない日が急にやってきたり…。

子ども自身も実はがんばってる

そして忘れてはいけないのが、子どもも新しい環境で必死にがんばっているということ。

慣れない学校生活、初めてのクラスメイトや先生、集団生活のルールや宿題…。大人にとっては何気ないことでも、子どもにはとても大きな変化なんですよね。

ときには「行きたくない」と言ったり、家でグズグズすることもあるかもしれません。

それは甘えてるんじゃなくて、がんばってる証拠。だからこそ、親も無理に背中を押すのではなく、そっと手を添えてあげたいですね。

じゃあ、どう乗り越えたらいいの?

「小一の壁」は、すぐに解決できることばかりではないけれど、いくつかの工夫で、少しずつラクにできる部分もあります。

  • 入学前から情報収集を
    学童の申し込み、学校のスケジュール、地域の預かりサービスなど、事前にチェックしておくと安心です。
  • 働き方を柔軟に
    時短勤務や在宅ワーク、勤務時間の調整など、家庭に合った働き方を話し合ってみましょう。
  • 子どもと一緒に“準備”を
    持ち物の用意や宿題の習慣など、入学前から少しずつ練習しておくと、本人の自信にもつながります。
  • 無理をしない。助けを求める
    家族、祖父母、地域の人、そしてママ友同士。頼れる人がいるなら、遠慮せずに頼ってみましょう。

まとめ

「小一の壁」にぶつかって、立ち止まったり、イライラしたり、泣きたくなったり。

そんな日があっても、決してダメなお母さん・お父さんなんかじゃありません。

みんな最初は、はじめてのことばかりで戸惑うんです。そして少しずつ、自分たちのペースを見つけていきます。

だから、大丈夫。

あなたのペースで、子どもと一緒に、新しい生活に少しずつ慣れていけばいいんです。

そして何より、がんばっている自分を、たまにはそっと褒めてあげてくださいね。

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