「ママ、これ買って!」「ねえ、これ欲しいんだけど!」
スーパーでも、コンビニでも、100均でも、どこに行っても始まる“欲しい欲しい攻撃”。
はじめは「そんなに欲しいの?じゃあ今回は特別ね」と微笑んでいたけれど、気づけば毎回のように何かしら買わされ、財布は軽くなり、心にはモヤモヤが溜まっていく…。
この記事では、そんな“物欲のかたまり”になってしまった我が子との向き合い方に悩む親御さんへ向けて、共感と励ましを込めたメッセージをお届けします。
同じように悩む方の心が、少しでも軽くなりますように。
「買ってくれないと泣く・怒る」その瞬間が毎回しんどい
買い物中、子どもが商品を見つけた瞬間、「これ欲しい!」。
断ると、泣く、怒る、床に寝転がる…。
「そんなことで泣かないで」って思うけど、
心の中では「またか…」って、もうぐったり。
特に人目がある場所だと、余計に焦ってしまいますよね。
周囲の視線が突き刺さるように感じて、「早く泣き止んで」と無理に笑顔でごまかすことも。
でも、こんなとき、親が悪いわけではありません。
子どもは「欲しい気持ち」をまだコントロールできないだけ。
それに、ちゃんと育ててきたからこそ、甘えられる相手(=親)に気持ちをぶつけているんです。

とはいえ、毎回の攻防は本当にしんどい…。
だからこそ、事前のルール作りが助けになります。
例:「今日は買わない日だよ」「一つだけ選ぼうね」「おうちのおもちゃを思い出してごらん」
ただし、ルールが守れなかったときは、怒るよりも「一緒に悔しい気持ちに寄り添う」ことがポイントです。
「欲しかったね。でも今日は買わない約束だったね」と、気持ちに共感しながら一貫性を保ちましょう。
「物で釣らないと動かない」ようになってきた
「帰ったらアイスあげるからね」
「お片付けしたらガチャ1回ね」
こうした“ごほうび”が、いつの間にか“前提条件”になってしまったという悩みもよく聞きます。
「物を与えないと動かない子になるのでは?」という不安も、親として当然の感情です。
でも、これもまた多くの家庭で起きている“あるある”なんです。

前は“ありがとう”って笑ってくれてたのに、今じゃ“これだけ?”って…
物による動機付けが続くと、確かに“してもらう前提”の姿勢になってしまうことがあります。
そんなときは、物以外の「親の気持ち」や「達成感」など、“目に見えないごほうび”も伝えるようにしてみましょう。
「ありがとうって言ってもらえて嬉しいな」
「お片付け、すごく助かったよ!すごいね」
子どもは意外と、こうした言葉に敏感で、認めてもらうことを嬉しく感じます。
時間はかかっても、物から“心の満足”へと少しずつシフトしていけます。
「友だちが持ってると自分も欲しがる」欲の連鎖にモヤモヤ
「〇〇ちゃんが持ってた」
「みんな持ってるのに、うちだけないの?」
こうした言葉に、戸惑いや罪悪感を感じる親御さんも多いと思います。
もちろん、時代に合ったものや、ある程度の“流行”を取り入れることも大切ですが、
「周囲と比べて不安になる」ことは、親にとっても子どもにとっても、決して良いことではありません。
「みんな持ってるから=必要」ではなく、
「その子にとって本当に大切か」を親が見守ってあげることが大切です。
たとえば、買わない選択をした場合でも、「どうして買わないのか」を子どもと話してみるのも一つの方法です。
「今あるもので十分遊べているよね」
「家計には限りがあるんだよ」と、年齢に合わせて少しずつ伝えることで、“ものの価値”や“お金の意味”を育んでいけます。
親だって悩んでいい。誰かに話すだけで楽になる
「しっかり育てなきゃ」
「わがままにしちゃいけない」
そう思うほどに、親は自分を追い込んでしまいます。
でも、子どもが“欲しい”と感じるのは、成長の証でもあります。
何でも欲しがる今の姿は、ある意味、とても純粋でエネルギッシュ。
「目に入るものすべてが魅力的」なこの時期は、ほんの数年のことです。
どうか、そんな自分と子どもに、少しだけ優しい目を向けてみてください。
「私もよくあるよ」
「うちも一緒」
そんな一言が、救いになる日があります。
完璧じゃなくても、愛があれば大丈夫。
周囲の声に振り回されず、自分のペースで、我が子と向き合っていきましょう。
まとめ:欲しがることも“成長のひとつ”
“物欲のかたまり”のように見える子どもたちも、実は今、「選ぶ」「求める」「感情を表現する」という大切な経験を積んでいます。
親としての戸惑いや不安は、決してひとりだけのものではありません。
たくさんの家庭で同じような悩みがあり、それぞれに向き合いながら、乗り越えています。
子どもの欲しがる気持ちに振り回されて、ついイライラしてしまったときは、
「これも成長の一部」「いつか落ち着く日が来る」と、深呼吸してみましょう。
そして、自分を責めず、頑張っている自分自身に「よくやってるよ」と声をかけてあげてください。
きっとその優しさは、巡り巡って、子どもにも伝わっていくはずです。