4歳児の叱り方・関わり方

幼児期の悩み(2〜6歳頃)
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4歳くらいになると、子どもはぐっと言葉を覚え、できることも増えてきます。でもその分、「なんでそんなことを?」と思うような行動も増えてきますよね。

公園でお友だちを叩いてしまった
おもちゃを投げて壊してしまった
ママやパパに大声で「いやだ!」と怒鳴る

こうした“困った行動”を目の前にすると、つい感情的に怒ってしまいがち。でも、本当に伝えたいのは「あなたを責めたい」ではなく、「どうしてその行動がいけないのか」「どうすればよかったのか」ですよね。

今回は、4歳児くらいの子どもが悪いことをしたときに、どのように伝えればよいかを、実際のエピソードを交えてご紹介します。

お友だちを押してしまった息子

ある日の公園。4歳の息子と滑り台で遊んでいたときのことです。順番待ちの列にいたお友だちを、突然ぐいっと押してしまいました。お友だちは驚いて泣き出し、私は慌てて駆け寄りました。

一瞬、「こら!なにしてるの!」と怒鳴りそうになりました。でも、ぐっとこらえて、まず息子の目を見てこう言いました。

「お友だちを押すと、びっくりしてケガしちゃうかもしれないよ。順番を待つのがイヤだったのかな?」

息子はしばらく黙っていましたが、「うん、はやくすべりたかった…」とぽつり。

「そうだったんだね。早くすべりたい気持ちはわかるよ。でも、押すとお友だちが痛い思いをするし、遊べなくなっちゃう。『はやくすべりたい』ってママに言ってくれたら、いっしょに待てたよ。」

そう伝えると、息子はしょんぼりしながらも「ごめんなさい…」とつぶやきました。私はその言葉に、「気持ちを伝えてくれてありがとう」と伝え、ぎゅっと抱きしめました。

4歳児の「悪いこと」は、まだ成長の途中

4歳児は、「善悪」の感覚が少しずつ育ってきている最中です。ただ、まだ「相手の気持ちを完全に想像する」「自分の気持ちを言葉でうまく伝える」といった力は未発達。

つまり、悪気があってやっているわけではないことも多いのです。

だからこそ、ただ「ダメ!」と叱るのではなく、

  • 何がいけなかったのか(事実)
  • なぜいけないのか(理由)
  • どうすればよかったのか(代替案)

を、子どもの目線に立って伝えることが大切です。

4歳児に響く叱り方・伝え方のコツ

1. 感情をぶつけず、落ち着いて事実を伝える

×「なにしてるの!もう知らない!」
◎「お友だちを押すとケガしちゃうよ。どうして押しちゃったの?」

2. 行動は注意しても、“人”を否定しない

×「わがままなんだから!」
◎「順番を待たないと、お友だちが困っちゃうよ。」

3. 子どもの気持ちをまず受け止める

◎「早くすべりたかったんだね。でも…」と気持ちに寄り添ってから伝えると、子どもも素直に聞いてくれやすくなります。

4. どうすればよかったかを一緒に考える

◎「“すべらせて”って言ってくれたら、ママが手伝えたね。」

叱る=愛情を伝えるチャンス

「ダメなことをしたから叱る」というよりは、「あなたが大切だから教えているんだよ」という気持ちが、言葉や態度ににじむことがとても大事です。

叱ったあとに、ぎゅっと抱きしめて「ママはあなたが大好き。でも、あの行動は良くなかったね」と伝えると、子どもは安心し、素直に反省できるようになります。

まとめ

子どもが悪いことをしたとき、つい感情的になってしまうこともありますよね。私も毎日反省の連続です。

でも、完璧でなくても大丈夫。大切なのは、**「子どもに伝えたいことがちゃんと伝わるか」**です。

「どうしてそれがいけなかったのか」「どうすればよかったのか」を、一緒に考え、少しずつ伝えていけたら、それが“叱る”という行為の本質になるはずです。

子どもと向き合う時間が、少しでも穏やかなものになりますように。

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